持ってみて、わかる苦労

 収益不動産の所有を夢見てやっと購入されたAさんですが、顔色が冴えません。どうしたのかと思い聞いてみますと、思いのほか出費がかさんで、 お金が残るどころか、出て行くほうが多いとか。よくよく聞いてみると、物件購入後に

入居者の退去が相次ぎ、リフォーム費用がバカにならないというのです。お金をかければいいものになることはわかっていますが、少ない費用で済まそうとすると、思うようなリフォームになっていないということです。そんなことで、空室が埋まらず、銀行への返済がやっとという状況らしいのです。

 こういう状況ですから、Aさんが思い描いていた「夢の賃貸経営」も重荷になってきているのです。収益不動産は家賃が入ってきて始めて成立つものであることを、肌身で感じておられます。この状況が続くと、給与からの補填も必要となるというのです。これは深刻です。

 Aさんにもう余裕資金はありません。楽して儲かるのであれば失敗はありません。この辺に売主の売却理由があるのかもしれません。さて、皆さんでしたら、この難局を打開するのにどういう手を打ちますか?和合 実