空室と家賃の値下げ

 最近、空室が埋まらない状況にある物件が多くなっています。賃料だけの問題ではなさそうです。今年の3月は例年より転居ニーズが少なかったようです。 

 企業が転勤を抑えたことや、新入学生は自宅から通う人が多くなったこと、また転居したくても引越し費用を考えると今年は我慢しようと考える人が多いという事情がありそうです。

 一方、事務所系のニーズはどうかといいますと、もっとひどい状況です。多くの企業売上が下降し、来期の予想も減益を覚悟しているところが多く、そのため家賃の値下げ交渉をしてくるところが増えているようです。大家さんにとっては受難の時代です。

 家賃の値下げに応じるかどうかは、所有物件の市場ニーズによって対応は異なります。値下げに応じない強気の大家さんもいます。

 それはその家賃であれば、次のテナントさんがすぐにでも入るという立地条件のよさが、強気になれる理由です。

 自らの物件はどういう態度でテナントさんに臨むのがよいのか、考えておく方がよいかもしれませんよ。 和合実