本末転倒

 3月決算の企業にお勤めの方々は、年度末が近づいてきますと、来期に目が向いているのではないでしょうか?経営側は組織、人事、予算、利益目標等を変更することで、 

人心を一新し、新年度をスタートさせる訳です。でも、今は経済環境が昨年末から急激に悪化していますから、先行きが不透明で売上等の目標設定もむずかしいでしょうね。

 経費の削減や組織のスリム化は、否応無しというところです。やりすぎますと、「貧すれば鈍する」ということにもなりかねません。でも、そうなっていく傾向も感じられます。

 ある企業の人の話ですが、「本来なすべきことより、報告のための資料作りに時間を割かれて、現場は困っている」とのことでした。業績が悪くなりますと、報告書が増えるのです。

 これは困りますよね。本末転倒です。責任者が自ら現場に出て、肌で感じることをしないと、報告書をいくら作らせても、解決策が見えて来ることはありません。

 リーダーシップがあり、チャレンジ精神に溢れ、責任を取ってもやり遂げようとする経営陣を抱えるの企業でないと、この不況を乗り切れないかもしれません。

 希望ある未来図を描けなければ、社員の士気は上がりません。「時代は気概のあるリーダーを求めている。」そんな気がしてなりません。 和合実