需要で決まる地価

 バブル崩壊で地価の最安値時は、関西圏の住宅地ではどこも坪単価100万円を切るような状況でしたが、今では人気エリアとそうでないエリアでは大きく差がついています。 理論的には、需要が高まれば価額も上昇します。しかし、収益還元で考えますと、非常に乖離した数値になっています。マンションや戸建て住宅を購入したい人は多いのですが、借りたい人は少ないということです。家賃は上がっていません。賃貸マンションは供給の方が多く、空室が解消されないためです。そうしますと、地価が上がると、固定資産税もいずれは上がるでしょうから、収益性は悪くなります。売却するにも、収益性が悪いと融資がつきにくくなります。更地の方が、空室の多い賃貸マンションの建っている土地付き物件より高く売れるということになります。これは積算価額で見た場合の理論とは一致しなくなりつつあるということです。これからは発想の転換が必要となります。ここにチャンスとリスクが隠れています。この意味がわかりますでしょうか?和合実