駅前でもダメ?

地方都市に行きますと、無人駅もありますから、駅前といっても何の店舗もないところもあります。それは例外としましても、1日の乗降客数がそこそこある駅前の立地でも店舗を建てて、テナントを誘致するのは難しいと
 
いう物件がありました。その理由は周辺住民の高齢化と、購買意欲の少なさです。売主側の地元の業者さんがそういわれるのですから、間違いないと思います。

地方路線は、赤字であることも珍しくなく、交通費が高いのです。そのため、学生はできるだけ学校まで自転車で通いますし、地元の人はあまり電車に乗りません。また、会社員の多く住むエリアであればいいのですが、赤字路線と

いうのは、概して人気のないエリアであることが多く、過疎化が進んでいますから、そこには大手テナントさんが出店することはまずありません。

そんなことを考えていますと、いったいこういう土地は誰が買うのだろうかと、値段はつくのだろうかと、疑問がわいてきます。

おそらく、もう10年もすれば、値段のつかない土地ももっと出てくるでしょうし、見向きもされない土地も多くなってくると思われます。土地価額の客観的な判断指標は、路線価や固定資産税評価額でなく、

収益を生む土地かどうかで見るのが一番と私は強く思います。 和合実