オーストラリアの不動産事情その3

 今日は、オーストラリア人の人生設計についてお話をします。ヨーロッパ系のオーストラリア人の多くは、仕事は生活のためと割り切っています。一般的な会社員ですと、まず無給の残業は一切しませんし、定時になれば 

帰宅します。職場の人との付き合いは希薄です。

 CITYで働き、郊外に自宅を構えます。定年を待たずとも、働かなくとも生活ができるようになりますと、早期リタイアをします。子供は社会人になりますと、ほとんどの場合、独立します。そのため、老後もそのエリアに住む必要がなくなるのです。

 リタイアしますと、趣味の生活に入ります。また、そのとき温暖で生活のしやすい北部のクイーンズランド州へ引っ越しする人も多いようです。たとえば、自宅を売却し、海辺の少し田舎に行きますと、自宅を売却した資金で、新たに自宅を購入し、釣りなどが好きな人はボートを購入します。1000万円ぐらいのクルーザーを購入する人もいます。それでもまだ十分なお釣りがきます。それを老後の生活資金に回すのです。

 人生は楽しむものという考え方が根底にあります。ですから、定年退職後も働きたいという人はほとんどいません。

 オーストラリアの友人は、日本人は働き過ぎ。お金を貯めて、そのお金を使わずに、定年後もなぜ働くのかと聞いてきます。私にも、「働かずとも十分生活ができるようになったら、早くリタイアをして、人生をエンジョイしなさい」と言います。

 その考え方がわかっても、今すぐそうしますとはなかなか言えません。でも随分以前からその考え方には刺激を受けています。60歳でリタイアできるように頑張ろうと思っています。  和合実